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2009年度
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このはな児童学研究所
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2009年度

講 読

 

 


「河合隼雄の著作を読む」

安島智子(このはな児童学研究所)

 

 心理療法家河合隼雄の著作を読み、河合が伝えてくれた人間の成長可能性について考えてみたい。また、その可能性を実現してゆく複合的心の仕組みは、どのような関係性において、どのように働き、いかに心の内外において共時的にコンステレートされてゆくのか読み解く作業をしたいと思う。さらに河合隼雄の語りは、河合心理学の心理療法論を根底にしながら、児童文学や神話、文化論、日本人論等々と幅広く、我々はどこへ行こうとしているのか考えをさせられるものである。あらためて、以下の著作を読み、読後に起きる様々な発見を語りあいたいと思う。
 本講座については一般の方々の参加も歓迎します。
      「子どもの本を読む」
      「影の現象学」
      「神話の心理学」

   

・日 時:全5回  第3月曜日 PM7:00〜PM9:00
      10月19日、11月16日、12月21日、1月18日、2月15日
・定 員:20名
・参加費:15,000円
・場 所:このはな児童学研究所 プレイルーム(浜町ダイヤマンション901号室)


 

    申し込み方法はこちら

     



    「事例を読む」

    村松健司(首都大学東京)

     

      この講座は,臨床を始めてまもない方たち,あるいはここで,あらためて自分の臨床の道筋を振り返ってみたい方たちと,自由な思索をともにしていこうとするものです。
    昨年度に引き続いて、前半3回は、2007年にまとめられた我が国を代表する心理臨床家の一人である佐治守夫先生の面接技法を学びたいと思います。私たちは、心理臨床家の訓練において、「先達の面接」や「他の人の面接」がどうであるか、を目の当たりにすることがほとんどありません。面接に陪席させてもらったり、ワンウェイミラー越しに面接の実際を体験した人はそう多くはないでしょう。そこで、私たちはスーパービジョンや教育分析の場などで、かすかにその「気配」を感じ、それを自分なり演繹していくしかありません。この過程で、「自分の面接」の進め方に大きな戸惑いを感じていつまでも自信を持てずにいたり、場合によっては他の人と相容れない面接技法を「個性的面接」として了解し、「自己満足」してしまう可能性もあり得ます。
     佐治先生はご自分の面接を映像に残してもおられるので、先生のご遺稿と映像を通して、私たちの日々の面接がどうであるか(個性的でありつつ一般性をもちうるものであるか)、あらためて振りかえる契機にしたいと思います。
     後半では私の専門である、遊戯療法と児童虐待を取り上げます。今日、子どもを取り巻く「問題」は、ますます複雑化しています。混沌とした状況においては、対極的な「単純化」によって、援助技法をひとくくりにされてしまうこともしばしばで、そのような論調が目立つことをとても残念に思います。もう一度基本に立ち返って、細やかで、丁寧な援助を志すために、二冊の真摯な文献を取り上げました。
    取り上げる文献は以下の通りです。

    『臨床家 佐治守夫の仕事2 [事例編]治療的面接』 近藤邦夫他編 明石書房 
    『被虐待児の精神分析的心理療法―タビストック・クリニックのアプローチ』  
                              M.ボストン R.スザー編著 金剛出版
    『プレイセラピー−関係性の営み− 』         G.L.ランドレス 日本評論社


     ・日 時:全5回 水曜日 PM7:00〜PM9:00
          10月28日、11月25日、2010年1月27日、2月24日、3月10日
     ・定 員:20名
     ・参加費:20,000円
     ・場 所:このはな児童学研究所 プレイルーム(浜町ダイヤマンション901号室)

     

    申し込み方法はこちら

     

     


    遊戯療法のための基礎講読

    猿喰裕乃(このはな児童学研究所)

     

     日々の臨床において、私たちは、目の前にいる心理的困難を抱えた子どもと向き合い、 同時に、セラピストとしてまた人間としての自分自身に向き合いながら、その臨床の場に生きています。遊戯療法の過程で、セラピストは、子どもとセラピストとの間にその瞬間にしか起こりえない事象を理解していくことが求められます。セラピストが、自分自身に生じた身体感覚、感情、イメージを言語化し、子どもを真に理解していくことへとつなげていく知的作業は、時にセラピストにとって苦難を伴うものかもしれません。しかし、こうした作業によって、遊戯療法過程が安全にはこばれる枠組がつくられ、また、子どもの理解が生きたものとなります。この講義では、遊戯療法で生じている事象を理解し、また、子どもを心理的に理解していく際に、重要かつ基本となる文献を講読し、ディスカッションしていきます。

    【講読文献】
     「知能の誕生」J・ピアジュ 谷村覚 浜田寿美男訳(ミネルヴァ書房)
     「乳幼児の心理的誕生」マーガレット・S・マーラー他著
                     高橋雅士 織田正美 浜畑紀訳(黎明書房)
     「児童分析の指針(上)」アンナ・フロイト著作集第5巻
                   牧田清志 黒丸正四郎監修(岩崎学術出版社)
     「妄想的・分裂的世界」メラニークライン著作集4
                     小此木啓吾 岩崎徹也責任編訳(誠信書房)
     「遊ぶことと現実」D・J・ウィニコット   橋本雅雄訳(岩崎学術出版社)
     「遊戯療法」V・M・アクスライン著    小林正治訳(岩崎学術出版社)

     ・日 時:全6回 水曜日  PM7:00〜PM9:00
          4月22日、6月3日、6月24日、7月22日、10月14日、2010年1月13日
     ・定 員:20名
     ・参加費:24,000円
     ・場 所:このはな児童学研究所 プレイルーム(浜町ダイヤマンション901号室)

     

 

 

「臨床の事例・研究論文を学ぶ」

村松健司 (首都大学東京)

 

 臨床を学ぶ上で大切なことは二つあると思います。
 一つは臨床に役立つ知識(理論)を豊かにすること,そしてもう一つは理論に基づく技法を習得し,できればそこに自身の創意工夫を付加できるよう意識的に心がけることです。前者は書物や講義から学ぶことができ,後者は事例検討会に出席したり,日頃からの事例報告を読む習慣を必要とします。
 ただ,私がもっとも大切にしたいのは,私たちが毎日の臨床の中で出会うちょっとした疑問や,「うまく言葉にできないけれど,できればはっきりさせてみたい」という想いにあります。事例検討会は多くのことを学べますが,さらに自分の問題意識を投げかけるべく大勢の中で発言するには勇気がいることと思います。この講座では,私たちが思考や想像をめぐらすにあたってよい刺激となる事例や研究報告を毎回一つずつ取り上げます。臨床を始めたばかりの方や,もう少し違った視点や手がかりが欲しい,と思われている方々とともに,自らの想いを少しずつ言葉にする場にできれば,と考えます。
 無理のない言語化は,クライエントとお目にかかる際にも,また仕事上のコミュニケーションのためにも,また自身のメンタルヘルスの上でもとても大切なことです。またこのような「言語化」は,ケースをまとめる時にも役に立つものだと思います。事例報告にあたりながら,その書き方についても言及するつもりです。
 私が病院,教育相談施設,そして児童福祉施設に勤務してきた経緯から,事例は当面この範囲で提示しますが,参加者の方からのリクエストもお受けします。また,日々の仕事の中で困難に感じておられることを話題の一つとしてお持ちになることも構いません。

 
・日 時:全8回 木曜日  PM7:00〜PM9:00
     5月28日、6月25日、7月23日、9月24日、10月22日、11月26日、2010年1月28日、2月25日
 ・定 員:20名
 ・参加費:32,000円
 ・場 所:このはな児童学研究所 プレイルーム(浜町ダイヤマンション901号室)

申し込み方法はこちら

 

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